コーヒーは、コーヒーチェリーの種子を取り出したものです。
種子を取り出すまでの過程を精製処理といいます。
この精製方法は、大きく分けて「ナチュラル」「ウォッシュト」と「スマトラ式」があります。
「ナチュラル」は、コーヒーチェリーをそのまま自然乾燥させ外果皮を脱穀機で取り除く方法で、ブラジルのコーヒーに多い方法です。
「ウォッシュト」は、果実を水洗いした後、
①水槽につけて完熟豆や欠点豆を取り除き
②その後ミューシレージというヌルヌルとした粘着物や残存果肉を発酵槽で発酵させて取り除き
③乾燥させ
④脱穀により生豆を取り出す方法です。
この「ウォッシュト」においても、「セミウォッシュト」と「「パルプドナチュラル」という方法があります。
「セミウォッシュット」とは、ウォッシュトにおける発酵させない方法です。
①水槽に入れ
②パルパーで外皮やミューシレージを取り除き
③乾燥させる
という方法で、ウォッシュトの発酵過程における豆の劣化を防ぎ、欠点豆の混入が減るというメリットがある一方で、
1回で精製するため大量の水が必要というデメリットもあります。
先日のブログでお話した「ハニープロセス」は、「パルプドナチュラル」のコスタリカにおける呼び方です。
(呼び名が違うだけでやり方は同じ。)
ウォッシュトの水槽に浸ける、発酵槽につけるといったことをしないで、
完熟実の外皮をパルパーという皮ハギ機でとり除き、ミューシレージを残したまま乾燥させる方法です。
この方法をとることで、フルーティな味わいになると言われています。
「スマトラ式」は、収穫した果実を
①外皮をパルパーで取り除き
②ミューシレージをつけたまま発酵槽へ入れ
③発酵後に、ミューシレージなどの粘着物を取り除き
④30~35%まで予備乾燥させ
⑤パーチメントという皮を脱穀し
⑥生豆の状態で、豆の水分含有量が17~20%になるまで本乾燥させる方法です。
この方法は雨期のあるインドネシアなどにおいて乾燥期間を短くするために適用されている方法で、酸味が穏やかで独特の香りと余韻、濃厚なコクがある豆が出来上がります。
この方法で精製された生豆は、他のが薄茶から黄色をしているのに対し、緑色です。
マンデリンなんかがこの方法で精製されています。