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神カル 

神様のカルテ 夏川草介 まったりブレンド
神様のカルテ 夏川草介 まったりブレンド

以前勤めていた所で知った本で、10代の若者たちに圧倒的人気を誇る作品があった。

それは「神様のカルテ」シリーズ。

爆発的ブームになり映画化もされて知ってはいたけれど(最近ドラマ化もされていましたね)、舞台が病院というだけでわかった気になってずっと読んではいなかった。出版から10年近く経ても落ちない人気ぶりと若者の心を掴む内容が知りたくて、読んでみた。一気にそして何度も読んで、いろんな大人にオススメしている。

 

端的に言えば長野県の片田舎における医療現場の話で、踏み込んで言うならば哲学の話。

哲学というと抽象的だが、「哲学」を「違い」に置き換えるとわかりやすい。

「違い」とは、人との価値観の差でもあり、優先度の違いでもあり、感覚の違いでもあり、好みの違いでもあり、理想と現実との違いでもあり、こうありたい自分とこれしかできない自分との違いでもある。ありとあらゆるこの「違いたち」をどう扱って生き抜いていくかがテーマになっている、と個人的に思っている本である。

 

物語を作る登場人物のキャラがしっかりしていてその場にいるような気になる。

そして何といっても、舞台となっている長野県への愛を強く感じる。季節ごとの自然が見せる顔が生き生きとしていて、星空の常念岳や冬の寒々しい槍ヶ岳にライトアップされたカッコイイ松本城が目の前に現れてくれる。物語のキーとして出てくるカタクリの花だけは見たことがないからか、上手く想像できないでいた。すみれのように華憐でさびしそうな美しさを持っていそうだけれども、検索画像ではよくわからなかった。それが悔しくて、生きている間に是非見たいとずっと願っていた。(開花期間が1週間な上に種を埋めてから花咲くまでに7年かかる)

 

 

島根に来てよく聞く場所の一つに「船通山」があった。延命水として他県から汲みに来る人がいるほどに有名だそうな。

水のおいしさよりも奥出雲の山と聞いて「行きたいな」とは思っていたけど、山登りであることに躊躇していたら何とカタクリの群生があると聞いた。念願叶い、この時期に登ってカタクリの群生を見てきました。GW後半に行ったためか、下向いて萎んでるのが多かったけれど、紫の花が一面に咲き誇ってました。7年前、私は自分が珈琲屋になるなんて想像もしてなかったよ。足元にはカタクリの群生、遠くに大山がみえる船通山。3日間は筋肉痛に悩まされたけれど、気持ちよかった!

カタクリの花@船通山
カタクリの花@船通山