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diversityってなんぞいや

SDGsにコンプライアンスにダイバーシティ云々。。。

近年、毎年のようにこうゆうスマートな言葉を耳にするようになりました。

言葉が自分のものになるのに時間が掛かって仕方ない、というのは私だけではないはず。(と信じたい)

diversity(ダイバーシティ)と聞いて、パッと「多様性」ね!と繋がる人は、もう自分の言葉なんでしょうね。

私の場合、“ダイバーシティ”=「お台場」という図式からようやく乗り越えて、今はコーヒー豆たちが浮かんできます。

 

焙煎をしていると1ハゼ、2ハゼというコーヒー豆からの声が掛かります。

「もうええよ」「焼けましたよ」というコーヒー豆からの合図です。

この声をキャッチして引き上げる、そこが焙煎士の腕の見せ所でもあり店の味に繋がります。

なぜなら、この声(1~2分続く)のどこで釜から出してあげるとこの子のベストが引き出せるかという味のポイントになるからです。

 

ところで、この声は面白いくらいにコーヒー豆によって全然違います。

バチバチガチャカチャと騒ぎ立てるコロンビア、ピチピチとひっそりと合図するブラジル、モカなんかはハゼはじめで引き上げると酸味が強すぎる、少し我慢しすぎると色濃く焼けてせっかくの酸味が失せてしまうというなかなか厄介な代物です。期間限定販売しているスペシャリティに多いのですが、なかなか火が豆に入ってくれず焦らせてくる子たちもいます。(「まだ白いやん?なんで??」)ただ豆に火を入れるそれだけでもこの個性。味になると、浅く焙煎してまろやかな酸味になるものと酸っぱい酸味になるもの、深く焙煎して渋い苦味になるもの、重厚さを感じる苦味になるもの酸苦の観点だけでも様々です。

 

その豆のベストをどことするかという焙煎士の違い。

その豆が持つ良さの違い。

焙煎具合で+αをどこまでつけるかの違い。

シングルで味わうか、ブレンドで味わうかの味わい方の違い。

違うから、楽しみ方も味わい方も多方向に重層的に生まれてくる。

「多様性ってそうゆうこと?」とコーヒー豆は何も言わずただ味見しなはれと言わんばかりに見つめてきます。